ピンボールハッピー

最新ITトレンドとビジネス戦略をわかりやすくお伝えします!

学んだ知識を説明できるようにするには何をすればいいのか

»

講義後、「いろいろ学んだな」という実感はあるのですが、いざ人に「どんな内容だったの?」と聞かれるとうまく説明できません。インプットされた情報が頭の中で整理できていないことがこの原因だと考えています。

新しいこと、そして難しいことを学んだ時に頭を整理するコツなどありますでしょうか?講義を聞いて満足という状態で終わらず、具体的なアウトプットや知識の活用に繋げていきたく、ご意見やアドバイスなどいただけましたら幸いです。

いま開催しているITソリューション塾の受講者からこのようなご質問を頂きました。これに対して、私は次のように回答しました。

===

講義を聞いただけの知識は、そのほとんどが意識から消えてなくなるものです。説明を求められて、説明できないという体験は、まさにその現実を身をもって知ることになったわけで、これは大変幸運なことだと思います。

もし、「人に説明したい」あるいは「説明しなくてはならい」ならば、学んだことを自分の言葉で説明できるように作り変えなくてはなりません。このプロセスを経ずして「説明できる知識」にはなりません。

説明したいと思ったら、自分で納得できるレベルでアウトプットします。例えば、文章にしてみる、チャートや図表を描いてみるといったことです。そうやって自分でアウトプットすると、あまりにも分かっていない自分に気付かされますから、また調べて、分かっていない、あるいは、分かりにくいところを、自分が納得できるように改善します。こういう繰り替えしなくして、人に分かる説明はできません。

例えば、私は、「生成AIがシステム開発に、どのように関わっていくかを説明したい」と思ったので、このようなチャートを描いてみました。最初は手書きで頭の中のイメージをラフに描きました。3枚ほど書いたでしょうか、ほとんど殴り書きです。そうこうしているうちに、よし、なんとなく行けそうだとなり、パワポに描き起こしたのが、このチャートです。

スクリーンショット 2023-11-02 6.17.14.png

これも、何度か手を加えています。1日寝かせて、改めて見ると、やっぱりこれでは、うまく説明できないとなり、また書き直しました。そういう試行錯誤の結果として、この1枚ができあがりました。

実は、他にも同様のチャートを2枚ほど作っています。その中で、自分なりに納得度の高いのがこのチャートです。

このような実践をしないままに「説明できない」のは当然のことです。説明したければ、説明できるチャートや文章にアウトプットするしかありません。

ただ、説明できないから役に立たないと言うことにはなりません。不思議なもので、講義や書籍で学んだことは、自分の意識できる記憶から消えてしまうのが普通です。しかし、完全に「忘れてしまう/記憶から消されてしまう」訳ではありません。無意識の中に重要だと意識した情報は残されています。

これは建物の基礎や土台のようなもので、外からは見えませんが、自分の持つ知識の基礎や土台となります。例えば、誰かの話を聞いて、「そういえば、これに関連することをどこかで聞いたことがあるぞ」と気付くことがあるはずです。ならばそれをきっかけに調べ直せばいいわけで、土台がなければそれさえもできません。

何かをアウトプットしようとするとき、そういう基礎や土台の知識があれば、物語のアウトラインやコンテクストを描く助けになります。もちろん、その物語には欠けているピースがあるわけですが、それを調べて、そこに当てはまるピースを作れば、物語は完成します。しかし、基礎や土台がなければ、物語のアウトラインやコンテクストを描くことはできず、欠けているピースも見つかりません。また、欠けているピースを埋めれば、自分の知識の全体構造はアップデートされます。

これが学びのサイクルです。これを「繰り返し続けること」で土台や基礎はさらに強固なものとなり、応用の範囲も拡がります。

説明したければ、説明できるアウトプットを作る努力を怠らないことです。そして上記のようなことを実践し続けることです。そうすれば、スキルは身につき、このようなことが特別なことではなく、日常の自然な行動として、できるようになります。

これには時間がかかります。もっとわかりやすく言えば、できるまでやり続けることです。そのための努力は必要です。

  • 説明できるようになりたいと強く願う
  • アウトプットする
  • これを繰り返し、できるようになるまでやり続ける

それ以外に方法はありません。

で、ワーケーションを楽しむための実践ノウハウをご紹介するイベントを開催します。1111日(土)10:00からとなります。8MATOでも、オンラインでもご参加頂けますので、是非、ご登録下さい。

ワークもライフも諦めない。どちらも最高でありたい。そのための手段のひとつが、ワーケーションです。もちろん、それ以外の手段も沢山ありますが、森や山の自然が好きなら、森でのワーケーションは1つの選択肢になるはずです。

書籍案内 【図解】コレ一枚でわかる最新ITトレンド 改装新訂4版

ITのいまの常識がこの1冊で手に入る,ロングセラーの最新版

「クラウドとかAIとかだって説明できないのに,メタバースだとかWeb3.0だとか,もう意味がわからない」
「ITの常識力が必要だ! と言われても,どうやって身につければいいの?」
「DXに取り組めと言われても,これまでだってデジタル化やIT化に取り組んできたのに,何が違うのかわからない」

こんな自分を憂い,何とかしなければと,焦っている方も多いはず。

そんなあなたの不安を解消するために,ITの「時流」と「本質」を1冊にまとめました! 「そもそもデジタル化,DXってどういう意味?」といった基礎の基礎からはじめ,「クラウド」「5G」などもはや知らないでは済まされないトピック,さらには「NFT」「Web3.0」といった最先端の話題までをしっかり解説。また改訂4版では,サイバー攻撃の猛威やリモートワークの拡大に伴い関心が高まる「セキュリティ」について,新たな章を設けわかりやすく解説しています。技術の背景や価値,そのつながりまで,コレ1冊で総づかみ!

【特典1】掲載の図版はすべてPowerPointデータでダウンロード,ロイヤリティフリーで利用できます。社内の企画書やお客様への提案書,研修教材などにご活用ください!

【特典2】本書で扱うには少々専門的な,ITインフラやシステム開発に関わるキーワードについての解説も,PDFでダウンロードできます!

【図解】コレ一枚でわかる最新ITトレンド 改装新訂4版

2022年10月3日紙版発売
2022年9月30日電子版発売
斎藤昌義 著
A5判/384ページ
定価2,200円(本体2,000円+税10%)
ISBN 978-4-297-13054-1

目次

  • 第1章 コロナ禍が加速した社会の変化とITトレンド
  • 第2章 最新のITトレンドを理解するためのデジタルとITの基本
  • 第3章 ビジネスに変革を迫るデジタル・トランスフォーメーション
  • 第4章 DXを支えるITインフラストラクチャー
  • 第5章 コンピューターの使い方の新しい常識となったクラウド・コンピューティング
  • 第6章 デジタル前提の社会に適応するためのサイバー・セキュリティ
  • 第7章 あらゆるものごとやできごとをデータでつなぐIoTと5G
  • 第8章 複雑化する社会を理解し適応するためのAIとデータ・サイエンス
  • 第9章 圧倒的なスピードが求められる開発と運用
  • 第10章 いま注目しておきたいテクノロジー
Comment(0)